こんにちは。明日からゴルデンウイーク後半です、今日はあいにくの天気ですが晴れが続いてくれるといいですね。
今回は目の病気についてです。目を正面から見ると透明で光を取り入れる黒目(角膜)と血管が豊富な白目(結膜)に分けられます、今回は黒目(角膜)の病気についてになります。術後の写真があるため苦手な方はご注意ください。
角膜は網膜と呼ばれる目のスクリーンに光を入れる入口の働きをしています、そのため透明で血管などはありません。外傷や細菌、ウイルス感染などにより角膜が傷つくと痛みを感じ目をしょぼしょぼさせる、涙が多くなるといった症状が出てきます。特にシーズーなどの目の大きなわんちゃんは角膜に傷がつきやすいですので注意が必要です。
この角膜に傷が入った状態を角膜びらん・角膜潰瘍(かいよう)といい、傷が浅ければ点眼薬を使用した内科治療で治療ができますが、傷の深い角膜潰瘍や角膜に穴があき角膜穿孔(せんこう)と呼ばれる状態になると外科治療が必要となります。特に角膜穿孔は痛みが激しくまた眼球がしぼんでしまい失明することもあり緊急で処置を行います。
写真は角膜に傷の入ったわんちゃんの目です、矢印の所に大きな傷があります。残念ながら角膜穿孔を起こしていたため急いで外科処置を行いました。
角膜穿孔の外科治療方法は数種類ありますが当院では血管が豊富な結膜(白目)にて穴を塞ぎ、治癒を促す結膜フラップを行っています。欠点としては見た目があまり良くないことです。
術後すぐの状態です、このように角膜全体を結膜で覆い穴を塞いでいます。術後約2ヶ月の状態です、まだ結膜の充血はありますが角膜の穴はしっかりと治りました。
目の異常を見つけたら早めに病院へご相談ください。
老司どうぶつ病院 092-565-6861
梅原